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密告が好きなアメリカ次期国税庁長官(IRS)

アメリカには脱税の密告者告発制度がある。これは脱税者が密告によって追徴課税されたときに、密告者に対しIRSが報奨金を支払う制度である。IRSはこれによって2007年以来36億ドル(4000億円)の税収があったと公表している。

 

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トランプ大統領は次期IRS長官にCharles Rettingを任命する予定だと報じた。RettingはロサンゼルスのビバリーヒルズにあるHochman Salkin Retting Toscher and Perez弁護士事務所のパートナーで、主に税務訴訟を手がけてきた有名弁護士である。Rettingは特に、タックスヘイブン、オフショア口座にある脱税者の預金などをあばくIRSと対立するアメリカ富裕層を守る敏腕弁護士で、数々の実績を持ち、IRSから嫌がられてきた。しかし彼は密告者を擁護し、彼らは重要な情報を持ち、法を順守しない納税者に対し怒りを持っていると、2016年のJournal of Tax Practice & Procedureのなかでも書いている。(さすが役者である)

 

RettingがIRS長官になるのを期待する意見の多くは、今までのように密告者が報酬を受け取るまでの時間が、かなり短くなるのではということである。なぜなら、2017年のアメリカ国会への報告では、密告者が報酬を受け取るまでの期間は平均7年とされ、密告は成功したもののいつお金になるのかという不満があった。しかしIRSの説明によると、密告によって回収できた税金から密告者に支払われるため、脱税者が裁判所に控訴を行う手段が尽き果て、もはや何の還付税金を行うことができなくなるまで待つ必要があるためだとしている。

 

もう一つは、密告者の告発によって、IRSが税務調査をして、実際に追徴税額が出たとしても、それが密告者の告発内容と、どう結びついているのかも問題になる。しかし密告によって税務調査を行った結果、仮に追徴税額ゼロとなった場合には、密告者はなぜ報奨金を受け取ることができなかったのかを説明してほしいというわけである。しかし、法律により、納税者の情報は密告者には伝えられないとしていて、これらの諸問題を次期長官のRettingが解決してくれると期待しているのである。

 

いずれにしても日本には存在しない制度。日本も内部告発者、密告者によって税収があがれば、アメリカの制度の採用を検討してはどうか。一考に値する。

 

 

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2010年より急激に普及したスマートフォン。しかし子供の頭、脳に大きな悪影響を及ぼすという結果が、あちこちで出ている。
仙台市立中学校に通う全生徒2万2390名に標準学力検査、仙台市生活・学習状況を調査した。生徒たちが平日に携帯電話やスマホをどのくらい使っているかを、「全く使用しない」から「毎日4時間以上使う」まで6群に分けて調査し、さらに生徒たちの平日の自宅での勉強時間の長さごとに「毎日2時間以上勉強する」「30分から2時間勉強する」「30分未満のほとんど勉強しない」の3群に分けて解析した。結果、スマホの使用時間が長い生徒の成績は悪い、自宅で2時間以上勉強しても、スマホを3時間以上使用すれば、自宅で勉強をしない生徒よりも成績が悪い。また、自宅で勉強しない生徒の場合、スマホを1時間以上使うと、使った時間の長さに応じて成績が低下する。身体機能や脳機能は、毎日の生活の中で積極的に使えば向上し、使わなければ低下する。例えば、人と直接会って会話すれば前頭前野(人間の脳)は活発に働く。一方、電話やテレビ会議などの会話では前頭前野は働かない。スマホを使いこなす子供は、対面型のリアルコミュニケーションの機会が減り、前頭前野を使う頻度も減る。そのため脳が健全に発達しない。これは昔からの、本を読む子とテレビを見る子の差によく似ている。

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