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アカデミー賞候補者へのギフトに課税?

先週の日曜日にオスカーの受賞式がハリウッドであったが、毎年オスカーにノミネートされた人たちにはギフトバッグを渡されることが習慣である。Forbesによると、これはオスカー主催者であるアカデミーが公認しているのではなく、実はDistinctive Assetsというマーケティング会社が宣伝の為に渡しているもので、今年で17回目となるそうだ。今年はバッグの中には53アイテムあり、昨年の56より減少しているが、このバッグの価値は何と10万ドル(1,100万円)以上するという。

 

それでは、その中身だが、ギリシャへの1週間旅行、アイスランドやガラパゴス、アマゾン、コスタリカ、パナマ等への高級小型船を使ったアドベンチャー旅行(2万ドル相当の価値)、カリフォルニア州サンマルコスへの1週間、食事も含めた全ての料金をカバーした癒しの旅行、マリファナフレンドリーなソーシャルクラブの1年間会員権、個人セラピーセッション、15セットのつけまつげ、Jarritos(メキシコの清涼飲料水)の入ったYeti製クーラーボックス等、様々なものがバッグに入っている。

 

これらのギフトには現金が入っていない。日本では1,100万円以上の物をもらえば、直ちに課税対象となる。その昔、シャネルがオスカーで、メリルストリープにカスタムオートクチュールのドレスを着てもらうための支払いを拒否したため、メリルストリープはシャネルのドレスをキャンセルしたと報道があった。メリルストリープサイドがドレスの制作の中止を伝えた時、既に105,000ドルのドレスは制作中であった。メリルストリープ側はお金をもらってそのようなドレスを着るというようなことは倫理上しないと、そのようなクレームを否定している。

 

Daily Mailというメディアによれば、「大きな賞で、お金をもらってドレス、宝石、アクセサリーを身に付けレッドカーペットを歩くことはけっして珍しくない」と言っている。有名人がデザイナーから受け取ったお金に課税されるのか否かは、議論をするまでもなく課税である。あまり問題になっていないが、デザイナーはForm 1099を発行する義務がある。これは、今回オスカーで受け取ったギフトについても同様である。

 

過去には、アカデミーはこのオスカーギフトに対し、アカデミーの名を使い自分たちの売名行為を行っていると、Distinctive Assets社に訴訟を起こしたこともある。以前はアカデミー自身がギフトを出してしたが、IRSからの税務調査を受け、2006年に辞めた経緯がある。今では、オスカーのギフトをもらう者はギフトの市場価格相当の収入があるとして1099が発行され、課税されるということになったのである。

 

これらのギフトバッグは贈り物であり、収入ではないと反論する人もいるが、これらのアイテムは明らかに愛情や尊敬からのみ与えられたのではない。1099が届けば、申告を行う必要がある。いや、義務がある。これは、たとえ受け取るのを拒否した場合でも、1099が届けばあなたの収入となる。1099につきIRSと議論するのは大変難しいことである(私だったらあきらめるが)。ただ、もし、あなたが受け取ったギフトアイテムをIRSの認めた慈善団体へ寄付すれば、その市場価格を寄付額として控除できることになるが。

 

(注)FORM1099とは「情報開示」と呼ばれていて、法人個人が個人事業主や弁護士に支払った場合は誰にいくら払ったかとIRSに開示しなければならない。その申告用紙の番号が1099ということである。日本には無い制度である。

 

 

☆ 推薦図書 ☆
青木仁志著 『超一流の書く習慣』 アチーブメント出版 1400円+税
私の親友である青木氏の著である。すでに成功者である著者が語る。
成功者は「書く習慣」で実行力を最大化する。
39万人が実践した日本一続く目標達成講座のノート術で、学び気づきを書き留める「メモ」、しかしメモでは現実を動かせない。目標から逆算した行動管理をする「ノート」が必要で、習慣を変える力は「ノート」にあるとしている。成功者は「書く習慣」で実行力を最大化する。こうして超一流は「書く習慣」を利用して、目標達成するための行動が習性となるまで繰り返すのである。
成功者とは、思考を現実化する技術を身につけた人である。
成功は日々の生き方の中にある、①目的・目標を書き出す、②達成計画を立てる、③優先順位をつけて実行する、④自己評価し、改善する。
売上を上げたい、もっとお金を儲けたい、家族円満になどなど、願望は誰もが抱くが、しかし頭で考えていることを実現するために、明日何をするのか「紙に書き込めるくらい具体的な計画にしなければ決して実現しない」としている。

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